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再び、猪瀬都知事

猪瀬さんの話は、柳井さんの主張と似ている。

 標準時を2時間早めることは、経済効果だけではない。夢のようなライフスタイルが広がる。

「何時に帰ってもよいのだよね。早く帰る人は早く帰るし、遅く帰る人は遅く帰るし、あるいは劇場に行ったり、あるいはスポーツをしたり、いろんな時間で消費が生まれてきますよね」

 早起きしても、遅く起きても、1日が24時間であることは変わらない。

 猪瀬さんは、いろんな時間で消費が生まれるというが、そのサービスを提供している人は、いつ休むのだろうか。

 飲食業は、さんたんたるもので、仕事帰りの居酒屋は、売上を確保するために、人も雇わず、オーナー1人でがんばっている。

 日本指折りの役員報酬を認めている大日本印刷の印刷工は、8時間勤務で残業3時間、12時間シフトで仕事をしている。その12時間、ある工員は、ずっとパンフレットを茶色のクラフト紙に包む仕事、また、ある工員は、ずっと印刷機に紙を詰める仕事だ。

 今の世の中に、十分な休日と、区切られた仕事時間を確保された人は、高収入ではあっても、多数派ではない。

 もっと、いえば、猪瀬都知事を含め、自由なトップの活動は、その他大勢の長時間労働に支えられているのが、今の日本だ。

 24時間動いている都市は、世界で10指に余る。欧州の大半の都市は、土日には完全に店が閉まるし、昼休みだって長い。第一、彼らが夜遅いのは夜7時になっても、普通に明るいからだ。

 行き詰まると、アプローチの方法を変えてみることで、新たな発見を見いだせる可能性はゼロではない。でも、その前に考えることがある。なぜ、今があるのか。その状況を作り出したのは誰なのか。 
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