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中国人は正しいかもしれない

今夏の異常気象を体験すると、日本の原生林を中国人が買い漁っているという話は、もしかしたら正しいのかもしれないと思うようになった。

 干からびる大地も、原生林なら癒せるかもしれない。奪い合う水も、水源地となる沢なら、都会より少しだけ長生きできるかもしれない。

 日本にも中国のような公害があった。それを克服したはずだったのに、なぜ今、温暖化に苦しめらているのか。実は公害は克服できていないのではないか。

 中国を15年ほど前に取材した人は、中国人には悪いけど、盲民が普通の生活を送るようになったら、世界は破滅するかもしれないと話していた。  食うや食わずの何億人が、人並みの食事をするようになるだけで、食料は目に見えて減り、それに伴うエネルギー消費も、世界が支えきれないものになるからだ と。

 でも、盲民が人並みの消費をするより、すでに日本人が、以前の日本人とは比べ物にならないほどのエネルギー消費を始めている。

 死なないためにエアコンをつける生活は、たぶん昔の日本にはなかった。

 リッツカールトンのある六本木ミッドタウンの入り口の前の道路を通過すると、入り口から高原を思わせる冷気が、外に向かって吹き出ている。同じことは銀座の百貨店の前でも体験した。

 一方で、異常な天候のために、成長できずに腐っていく農作物がある。

 金を買う資金ができたら、かわりに水の枯れない原生林を買うことにしよう。
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